新卒・第二新卒で転職を考えるとき、メリットとデメリットの両方を知った上で判断したいものです。最新データと実際の体験談から、転職することで得られるものと失うものを整理しました。
「メリットを並べる記事は多いけど、本当に知りたいのは"失うもの"」転職検討者の声
転職市場における第二新卒の現在地
「3年は続けるべき」という考え方が広まっていますが、実態として大卒の約3人に1人が3年以内に離職しています。企業側も第二新卒採用に積極的で、「第二新卒歓迎」を掲げる求人は年々増加傾向にあります。労働政策研究・研修機構の調査では、4割の企業が第二新卒を新卒より評価しており、職業観・労働意欲の高さが理由として挙げられています。
転職するメリット
合わない環境から早く抜け出せる
配属ガチャ・パワハラ・想像と違う仕事内容など、入社して初めてわかることは多くあります。合わない環境に居続けると精神的消耗・身体の不調・パフォーマンスの低下につながります。早めに動けばその分のダメージが小さく済み、次の職場でリカバリーする時間も取れます。
未経験職種にチャレンジできる年齢
20代前半は未経験採用の対象になりやすい年齢層です。30代以降になると即戦力としてのスキルや経験が求められるため、未経験職種への転換が難しくなります。第二新卒として動ける期間(一般的に入社3年以内)は、業界・職種を変えるチャンスが広く開いています。
年収アップの可能性
マイナビの転職動向調査2024年版では、転職者の約4割が年収アップに成功し、平均で17.1万円増えています。リクルートワークス研究所のデータでも、入社2年目以降の転職では約4割の人が年収アップを実現しています。給与水準が高い未経験業種・職種への転職が、年収アップにつながりやすいパターンです。
就活の反省を活かせる
新卒の就活時に「もっと企業研究をしておけば良かった」「業界選びをもっと真剣にすれば良かった」と感じている人は多くいます。記憶が新しいうちに転職活動に取り組むと、当時の反省を活かしやすく、より自分に合う企業を選びやすくなります。
キャリアの選択肢を再構築できる
マイナビ「転職活動における行動特性調査2024年版」によると、早期離職経験者の41.3%が「キャリアにとってプラスだった」と回答しています。新卒で入った会社が合わなかったとしても、第二新卒として動くことで、自分に合うキャリアを見つけ直すことが可能です。
転職するデメリット
短期離職と見られるリスク
採用担当者の中には「すぐに辞める人」と判断するケースもあります。特に長期雇用を前提とする大手企業や、社員教育に時間とコストをかける伝統的企業では慎重に見られる傾向があります。面接では「なぜ辞めたか」「次に何をしたいか」の説明が必須になり、退職理由を整理する作業が結果を左右します。
研修制度が整っていない場合がある
第二新卒の転職は、新卒採用とは異なり、研修制度が十分に整っていない環境に入るケースもあります。日々の業務をこなしながら少しずつ業務を覚えるスタイルが一般的で、新卒入社時のような手厚い教育は期待しにくいです。応募前に企業の育成体制を確認しておくと、入社後のギャップが減ります。
年収が下がる可能性
リクルートワークス研究所のデータによると、入社1年以内の転職では年収が下がった人が約4割います。前職と同じ業界・職種で動くと「経験が浅い」と判断され、年収据え置きや微減になりやすい傾向があります。年収アップを狙うなら、業界を変える・成長業界に行く・営業など成果連動型の職種に挑戦するなどの選択が必要です。
正社員復帰のハードル
労働政策研究・研修機構の調査では、新卒1年目で離職した人のうち1年以内に正社員に転職できたのは男性39.1%・女性32.1%です。転職活動を始める時期や進め方によっては、正社員復帰までに時間がかかります。退職前にエージェントに登録して情報収集しておくと、空白期間が短くて済みます。
家族・友人から反対されるケース
新卒で退職した人のブログを見ると、家族や友人から「もったいない」「もう少し続けるべき」と言われて精神的に追い詰められたという記述が多くあります。退職を決断する前に、データや自分の体調・将来計画を整理して伝えると、理解を得やすくなります。
転職に向いているケース・向いていないケース
| 転職に向いているケース | 転職に向いていないケース |
| 体調・メンタルに不調が出始めている | 「なんとなく嫌」だけが理由で具体的な不満が言語化できない |
| パワハラ・ハラスメントを受けている | 仕事の繁忙期で一時的に消耗している |
| 業界・職種を変えたい明確な希望がある | 転職先を決めずに勢いで動こうとしている |
| 3ヶ月以上続いている強いストレス | 研修期間中で業務がまだほとんど経験できていない |
| 会社の方向性と自分の価値観が大きく違う | 同期と比較して焦っているだけ |
転職を成功させる準備
- 「今の職場が嫌」だけでなく「次に何をしたいか」を言語化する
- 退職前にエージェント2〜3社に登録して市場の実情を知る
- 退職後の生活費(最低3ヶ月分)を確保する
- 面接での退職理由の伝え方をエージェントと一緒に整理する
- 第二新卒として動ける期間(入社3年以内)を意識する
- 可能であれば在職中に転職活動を進める
- 勢いで退職してしまい、転職先を急いで決めて同じ問題が再発する
- 退職理由を整理しないまま面接に臨み、書類で落とされ続ける
- 失業保険の給付までの期間(自己都合だと2〜3ヶ月)の生活費を計算していなかった
- 第二新卒の年齢制限を超えてから動き、未経験採用枠が狭くなる
転職エージェントを使う価値
第二新卒の転職では、転職エージェントを利用するかどうかで成功率が変わってきます。書類添削・面接対策・退職理由の伝え方の整理・給与交渉の代行など、自分一人では難しい部分をサポートしてもらえます。第二新卒に特化したエージェントなら、似た状況の転職事例を多く持っているため、自分のケースに即したアドバイスを受けやすくなります。
登録は全て無料で、転職する・しないを決めていない段階でも相談だけ可能です。複数社に登録すると、それぞれが持つ求人の幅を比較できます。
退職を上司に言い出せない、引き留めが強くて辞められないという場合は、退職代行という選択肢もあります。労働組合または弁護士法人が直接運営するサービスを選べば、有給消化の交渉まで代行可能です。