研修中に「辞めたい」と思ってしまった。でも「研修中に辞めるのは非常識」「費用を請求されるかも」という不安で踏み切れない。この記事でその不安に答える。
- 研修中に辞めるのは非常識では
- 研修費用を返せと言われないか
- 損害賠償を請求されないか
- 上司に直接言えない
法的根拠:研修中でも退職はできる
民法627条では「労働者はいつでも退職を申し出られる」と定めている。勤続期間に制限はなく、入社1日目でも法的には退職の意思表示が可能だ。「研修中は辞めてはいけない」という法的根拠はない。
また、労働基準法第15条では「入社時に示された労働条件(給与・勤務時間など)が実態と異なる場合は直ちに契約解除できる」と定めている。研修で聞いた条件と実際が違う場合は、即日退職の根拠になる。
研修費用の返還を求められたら
研修費用は原則として会社が負担するもの。退職時に返還させる契約は労働基準法16条(賠償予定の禁止)に抵触する可能性がある。「訓練費用を返せ」と言われても、すぐに応じる必要はない。
ただし、会社が自主的に受けた留学費用・資格取得費用などで「返還に合意した契約書」がある場合は状況が異なる可能性がある。その場合は弁護士法人が運営する退職代行に相談するのが確実だ。
・労働基準法15条:入社時と実態の条件が異なれば即日退職可
・労働基準法16条:退職時の研修費返還請求は原則禁止
損害賠償の可能性はほぼゼロ
損害賠償が認められるには、会社側が「具体的な損害」「因果関係」「損害額」を全て証明する必要がある。研修中の新卒が辞めただけでこれを証明するのは法的に非常に難しい。
実際に新卒の早期退職で損害賠償が認められたケースは極めてまれで、「損害賠償を請求する」という会社側の発言は多くの場合、退職を思いとどまらせるための脅しにとどまる。
退職代行を使う場合
研修中で上司と話したくない、精神的に限界という場合は退職代行を使える。申し込んだ翌朝に代行会社が会社に連絡して退職の意思を伝える。研修中でも手続きは同じだ。労働組合か弁護士法人が直接運営するサービスであれば、有給消化や研修費返還の脅しへの対応も任せられる。
- 研修費用の返還を求められてもすぐに応じなくていい(労基法16条)
- 退職届を書面で提出するか郵送する
- 上司に言えない場合は退職代行の選択肢がある
- 有給が残っている場合は消化を交渉できる