看護師は離職率が高いイメージがあります。実際どうなのか、そして新卒で看護師を辞めた場合その後はどうなるのか。データと現実を整理する。
看護師の離職率は「高くない」という意外な事実
日本看護協会の「2024年病院看護実態調査」によると、2023年度の正規雇用看護師全体の離職率は11.3%。これは全産業平均の15%前後より低い水準です。「看護師は特別に離職率が高い」というイメージは、データとは合っていない。
新卒看護師の離職率は8.8%(2023年度)。前年度(10.2%)から改善しています。全産業の社会人1年目離職率(大卒10.1%)とほぼ同水準です。
・新卒看護師の離職率:8.8%(2023年度)
・全産業の平均離職率:約15%前後(比較)
・病床数が少ない病院ほど離職率が高い傾向がある
出典:日本看護協会「2024年病院看護実態調査」2025年3月公表
なぜ「離職率が高い」イメージがあるのか
看護師の有効求人倍率は2.37倍(厚生労働省「令和6年一般職業紹介状況」)。全体平均の1.25倍と比べて高く、常に人手不足の状態が続いています。求人数が多く転職しやすい環境のため、転職している人が目につきやすいこと、また一人あたりの業務負担が重いことが「離職が多い」という印象を作っています。
実際には辞めやすいから辞めているというより、辞めなくても求人が多いため「転職の選択肢がある」状態にある業種です。
新卒看護師が辞める主な理由
日本看護協会の調査では、新卒看護師の退職理由として「仕事内容のギャップ」「人間関係」「夜勤などの労働環境」が上位に挙がっています。命に関わる仕事のプレッシャー、夜勤の体力的な負担、先輩との関係など、入職前には想定しにくい要素が重なりやすい。
辞めた後の選択肢
看護師免許は退職しても失わない。別の病院・クリニック・訪問看護・施設系・産業看護師など、同じ資格で別の職場に移れる。勤務形態や夜勤の有無を変えるだけで環境が大きく変わることもあります。有効求人倍率が2倍以上あるため、転職市場での動きやすさは高い。
師長や先輩に言い出せない状況であれば、退職代行を使うという選択肢もあります。
- 奨学金の返還免除条件(勤続年数の縛りがあることが多い)
- 有給が残っている場合は消化してから辞める
- 転職先は看護師求人に強いエージェントを使う
- 引き留めが強い場合は退職代行という選択肢がある