「辞めたい」という気持ちは固まっている。でも実際に口に出すのが怖い。上司にどう思われるか、引き留められるか、その後の職場の空気が怖い。新卒で退職を切り出すのは、思った以上にハードルが高い。
半数以上が「本当の理由」を言わずに辞めている
エン・ジャパンの2025年調査では、退職した人の54%が「本当の理由を会社に伝えなかった」と回答している。会社に伝えた退職理由の1位は「別の職種に挑戦したい」(22%)だが、本当の理由の1位は「人間関係が悪い」(46%)で、大きく乖離している。
なぜ本音を言わないかという理由として「話しても理解してもらえない」が46%で最多。パーソルキャリアの2026年調査では「20代の65%が上司に本音を話しても理解されないと考えて隠す」というデータも出ている。正直に話さずに辞めることは珍しいことではない。
・本当の退職理由1位:「人間関係が悪い」46%
・本音を隠す理由の1位:「話しても理解されない」46%
・20代の65%が本音を上司に話さない
出典:エン・ジャパン「本当の退職理由に関する調査」2025年 / パーソルキャリア調査2026年
退職を伝える「正解」は何か
民法627条では「退職の意思を伝えてから2週間で退職できる」と定められている。会社の就業規則に「1ヶ月前に申し出ること」と書いてあっても、法律上は2週間で退職が成立する。伝える方法に制約はなく、口頭・書面・退職代行のどれでも意思表示は有効だ。
「一身上の都合」で十分法的には成立する。理由を詳しく説明する義務はない。
直接言う場合の流れ
上司に時間をもらい「退職したい」と伝える。引き留めが来ても「決意は固まっています」と繰り返せばいい。その後退職届を書面で提出する。口頭だけだと「言った・言わない」になるケースがあるため、書面か記録が残る形にしておくと安全だ。
退職代行を使う場合
退職代行に申し込むと、代行会社が会社に連絡して退職の意思を伝える。自分が上司と話す必要はない。マイナビの2024年調査では、退職代行を使った理由の最多が「引き留められた(引き留められそうだった)から」で40.7%。
労働組合か弁護士法人が直接運営するサービスであれば、有給消化の交渉もしてくれる。
- 退職届を書面で提出する(口頭だけにしない)
- 理由は「一身上の都合」で十分、詳細説明の義務なし
- 引き留められても「決意は固まっています」と繰り返す
- 言い出せない場合は退職代行の選択肢がある
- 「言えない」状態が固定されてさらに時間が経つ
- 精神的・身体的な消耗が積み重なる
- 限界を超えてから動くと回復に時間がかかる